2008年5月6日火曜日

そこをなんとか

白泉社から出ている「メロディ」誌に
新人弁護士の生活をかなり詳細に取材して書いていると思われる
「そこをなんとか」というマンガが連載されています。
作者は麻生みこと先生。

主人公は,新人改世楽子(かいせらっこ)弁護士です。
名前がすごいのですが,女性です。

4月28日発売の6月号掲載のお話は,
裁判員裁判の模擬評議がテーマです。
改世弁護士も模擬裁判員として評議に加わります。

弁護士は裁判員にはなれません。
なれないと言われると,私も模擬裁判くらい裁判員になってみたいのですが
自然な形の評議にならないことを心配されているのか,模擬裁判員役すらやったことがありません。
改世弁護士が(ちょっと)うらやましい。

案の定,改世弁護士も,「発言は控えろよ 専門家がかき回したらシミュレーションにならん」などと言い含められるのですが,評議の様子を見ていると段々うずうずしてくるわけで。
そこがストーリーの鍵になっています。

本音レベルでの評議の予想内容が描かれていて,なかなかおもしろく読めました。
法曹三者が作る,広報用の映像とは全然違います。

「そこをなんとか」は既に第1巻が発売されています。
この第2話の国選弁護の話が大好きです。

弁護士ものの小説やマンガ,ドラマなどを見るときは,
「そんな手続ありえない」「そんな制度じゃないよ」など,
ストーリーとは関係がないところが,いちいち気になってしまい,
心から楽しめる作品が少ないのですが,この作品はそんな心配を脇においておいて楽しめます。

ひたむきに,一つ一つの事件に取り組んでいる,改世弁護士の活躍をこれからも楽しみにしています。